賃貸借契約の契約期間中でも『解約予告』を入れれば、契約を終わらせることができます

閉店を計画的に行いたい。
でも賃貸借契約の契約期間満了まで、まだまだ何年と契約期間が残っている。
そんな時はどうすればいいか。

大丈夫です。
契約期間満了を待たなくても、あなたが『解約予告』を行えば、契約期間を終わらせることができます。

その『解約予告』について説明しますね。

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解約予告とは

いざお店を閉めると決めたら、閉店準備をするのと同時に、借主であるあなたがやるべき大切なこと。
それは、貸主に対し、お店の賃貸借契約を終わりしたい、という旨の『解約予告』を入れます。

居住用でも事業用でも、普通賃貸借契約には、借主の解約権が定められています。

普通賃貸借契約の契約期間はだいたい2年間なり、3年間と決まってます。
もちろん、それ以上に長い契約期間を定める場合もあります。

そしてこの契約期間が満了になるごとに、契約を続けるための『更新』手続きが必要となります。

さて、賃貸借契約の契約期間の満了とは別に、契約期間の途中で、借主が契約を終了させたい時はどうすればいいか。

借主から『解約』を貸主に、契約期間の途中だが契約を終わりにしたいと申し出ればOKです。
これを『解約予告』といいます。

解約を申し出るタイミングは、あなたが契約を終了させたい期日を基準に考えます。

借主からの『解約予告』の期間が6ヶ月前の場合、終了したい期日からさかのぼって6ヶ月前に予告します。
3ヶ月前なら、3ヶ月さかのぼって計算して予告します。

たとえば6ヶ月前予告の場合で、年内で契約を終わりにしたい場合、12月末からさかのぼって、7月1日に予告します。
そうすれば、12月31日で終了です。

3ヶ月前予告で、10月15日で終わりにしたい場合、8月16日に予告すれば3ヶ月後の10月15日で終了します。

解約予告は誰にするのか?

予告する相手は2つ。

1つは、貸主
2つは、管理会社

貸主へ『解約予告』を入れる場合

貸主がどこかの不動産会社に管理を依頼せず、自身で修理の手配から契約手続き(更新など)を行っている場合、貸主に直接『解約予告』を入れた方がいいでしょう。

貸主が法人でも個人でも同じです。
法人の貸主の場合、土日休みで平日しか連絡が取れない場合があるので気を付けて。
また、個人の貸主の場合、旅行やイベントで長期不在で連絡が取れない場合があるので、同じく気を付けて下さい。

終わりに合わせてピッタリの日付で言う必要はありません。
少し余裕をもって連絡を入れる方が、何事においても安心です。

不動産会社へ『解約予告』の連絡を入れる場合

貸主が管理を不動産会社に依頼している場合。
契約に関すること、諸々含めて不動産会社が窓口になっています。
貸主に代行して業務を行っていますので、管理会社へ『解約予告』を入れましょう。

通常は管理会社がそのまま受けてくれます。
貸主との代行契約の内容によっては「このようにして下さい」と何か指示があるかもしれません。
その指示に従って『解約予告』の手続きを進めます。

契約書内に記載されている窓口へ『解約予告』を入れるのが一番

どちらに『解約予告』をすべきか、契約書内にきちんと記載されている場合があります。
記載されているなら、それに従うのが一番です。

『解約予告』の入れ方

さて『解約予告』ですが、対面や電話などの「口頭」で行うと記録が残らず不確実です。

なので、口頭で伝えた後でもいいですし、同時でもいいので、必ず書面を提出しましょう。

この書面は『中途解約通知書』や『解約通知書』などと呼ばれています。

賃貸借契約書に添付されている場合がありますが、添付されてなければ指定の書面があるか、貸主または管理会社に確認し、受け取って下さい。
指定の書面を受け取ったら、すぐに記載して速やかに提出しましょう。

口頭で『解約予告』をしたと言っても、契約書内に『書面をもって予告する』との文章がある場合、必ず書面で行わなければ『解約』を正式に認めてもらえません

貸主によっては、事前に口頭で聞いていても、書面を受領した時点で『解約予告』を受け付けるという方もいます。
指定の書面の受け取りから、記入後の郵送、相手への到着または相手の受領に4日や5日もかかってしまうと、契約終了日もそれに伴い延びてしまうので要注意。

『解約予告』は、あなたが契約を終了したい日からさかのぼって計算し、しかも『解約通知書』を貸主が受け取る日数までも含めて、余裕をもって行動した方がいいでしょう。

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