貸店舗専門の不動産会社へ連絡する時のコツ

以前の記事で、『貸店舗専門の不動産会社の見つけ方』についてお伝えしました。

今回は、見つけた不動産会社に、いざ連絡する時のコツをお伝えします。

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問い合せをする時におすすめの方法は

では早速、連絡する時のコツについて。

ポータルサイト、もしくは不動産会社の自社サイトに掲載されている物件情報の中から、自身の条件に近いものや、気になる物件を探します。
そしてその物件情報を元に、不動産会社へ問い合せをします。

問い合せ方法は2つ。
『電話』か『メール』です。

電話を入れて、営業からの折り返し待ちというのもありです。
社内にいる場合すぐに話ができます。
しかし営業は外出していることが多いため、電話をかけてもすぐに話ができる可能性が低いと思います。

そこで、おすすめなのはメールです。
サイトの問い合せフォームから気になる物件についてメールを入れて、それから折り返しの連絡を待ちます。
すると、営業の手が空いた時に折り返しの連絡がもらえます。

メールによる事前の問い合せで、営業はあなたの名前を把握しています。
どの物件が気になっているかもわかるので、電話で一から説明するよりもスムーズです。

そして、気になる物件があなたの出店条件にドンピシャ!なら、すぐに内見へという話にも進むことができます。

メールを入れる時に、出店したいお店の具体的な内容や条件等の詳細も入れておきましょう。

万が一、気になった物件には他から申し込みが入ってしまって、その物件の紹介は難しいという場合もあるでしょう。
でも『お客様がイメージしている貸店舗はこんな感じかな』と営業がつかめるので、それに基づいて営業が考えながら動いてくれます。

コツ1 希望を添えてメールする

問い合わせする時のコツ、1つ目は「希望を添えてメールする」ことです。

「この物件はまだ空室ですか?」とか「この物件の詳細を教えてください」とシンプルなメールをするのもありです。

しかし「空室ですか?」と聞かれると「はい、まだ空室です」との回答だけになってしまうかもしれません。

「詳細を知りたい」という漠然とした内容だと、どう答えるのがベストか、不動産会社の営業は返答するのにちょっと考えてしまいます。

単に「空いていますよ」と答えるだけで良ければ、事務のスタッフでも答えられます。
その質問だけなら、営業の出番が必要がないかもしれません。
営業に色々と相談したいのであれば、営業が対応する内容だなと思える質問を投げかけましょう。

「この物件でお寿司屋さんはできますか?」など、最低限でも出店の業種・業態の情報を添えることをおすすめします。
「営業時間の制限はありますか?」
「すぐに出店できそうですか?」など、他にも聞いておきたい質問を添えておくと、さらに良いでしょう。
そうすれば、折り返しの連絡を入れる前に大家さんや管理会社へ連絡を取り、質問内容を確認してから連絡をもらえます。

事前に何も伝えずにいると、営業の方から「出店の業種・業態は何ですか?」と聞かれ、一から説明が必要になります。
その貸店舗で何をしたいのか、という業種・業態の質問は受けると思ってください。

なぜなら、大家さんや管理会社へ空室の確認をする上で、業種・業態が必要になるからです。
もしくは、すでに『この業種はOK、この業種はNG』と聞いている場合もあります。

事前に業種・業態なども含めて伝えておけば、「では確認して折り返しますね」と一旦電話を切り、再び連絡を待つ、なんてひと手間は省略できるでしょう。
答えを得るまでの時間が短縮でき、電話の回数も少なくて、時短かつ時間も電話代も節約のいいとこどりです。

コツ2 希望の条件は「理想を求め過ぎない」「限定しすぎない」

問い合わせする時のコツ、2つめはお店探しの条件について「理想を求めすぎない」「限定しすぎない」こと。

ご自身で探してみて、すでに希望するような条件は見つからなかったと体験済みのはず。

それなのに、いざ不動産会社に連絡を取ろうとする時になって、夢のような好条件は伝えない方が良いでしょう。
夢のようなというのは、「さすがにこんな良い条件はないだろうけど、でも、あったらいいなー」というような条件のことです。

理想過ぎる条件を伝えてしまうと、いつまでたっても連絡をもらえない可能性があります。

「もしかしたら不動産会社なら、理想の情報を持っているかも」と期待する気持ちもわかります。
ですが、それは望み薄かと思います。

誰もが出店したがるような理想の条件は、放っておいても決まってしまいます。
貸店舗を探しているあのお客様へ連絡をして「出ましたよー!」と言うよりも前に、募集を出した瞬間に申し込みの手をあげる人が「はい!」「はい!」「はい!」と殺到してしまうのです。
もしくは、理想すぎる条件すぎて、そういう物件はそもそも存在しない・・・という場合もあります。

また、限定しすぎる条件にも注意して下さい。
「〇〇区〇〇1丁目から2丁目で」とか、「〇〇駅か〇〇駅の駅、徒歩5分以内、1階」など、特定の地域や立地など条件を限定しすぎると、その条件に当てはまる貸店舗の情報はいつ出るのか全くわかりません。

数ヶ月後か、数年後か・・・。
いつ募集ができるかどうか見当がつかない、そのような物件を探すことを不動産会社の営業に依頼して連絡を待ってしまうと、待てど暮らせど・・・となる可能性があります。

営業に売り上げのノルマがある場合、毎月毎月、現在空室となっている物件への成約を目指して頑張っています。
とはいえ、将来の見込み客として、依頼を受けたい気持ちもあります。
ですが、理想すぎたり、限定しすぎたりする物件の情報がほしいと言われると、「いつ連絡ができるかわからない案件だなぁ・・・」となり、現在空室の貸店舗に興味を持ってくれているお客様が優先となってしまいます。

コツ3 出店エリアだけは譲れない条件の場合は地元の不動産会社へ

コツ3、出店エリアだけはどうしても譲れないという場合。

出店条件を決められていると思います。
家賃はいくら、広さはいくらと。

その中で、出店のエリア(場所)だけはここと決めていて、この条件だけは外せないという場合どうすればいいか。

その場合、『都内全域対応できます』とか『一都三県対応』と、広範囲にフォローする貸店舗専門の不動産会社よりも、出店したい駅の不動産会社へ相談した方が早いかもしれません。
もちろん貸店舗の扱いに慣れている不動産会社であることは大切です。

どうしてもエリアが譲れないという条件は、それだけで対象となる貸店舗がかなり限定されます。
どこまでエリアを限定するかにもよりますが、限定している分、見つかるまでに時間がかかることが予想されます。

その場合ですが、情報が出るのを待つのも一つ。
そして、自身でもコツコツを情報をチェックするのも忘れないでください。

なぜ自身でもコツコツチェックするのか。

それは、出したいエリアの不動産会社は、その地域のことをよく知っているので、強い味方になります。
しかし、全ての貸店舗を把握しているという訳でも、全て管理している訳でもありません。

その貸店舗から離れた場所で、遠隔で管理している不動産会社もあります。
地元の不動産会社の方が、毎日そのエリアにいるため、その周辺の貸店舗の動きを把握しやすいのは確かですが、それでも全ての情報を掴んでいる訳ではないということも事実です。

その不動産会社の情報だけに頼らず、自身でも日々情報収集することが必要になるのです。

連絡を取る時は、本気度が伝わるように

お部屋探しでも、貸店舗探しでも、不動産会社へ連絡を取る時のコツとしてお伝えしたいことがあります。

それは、理想の条件を求め過ぎない。
そして、妥協できる部分を考慮して条件を設定する。
その上で、「こんな貸店舗情報がほしい」と詳細な条件を正直に本音で伝えること。

営業されたくないからと、条件をハッキリ伝えなかったり、曖昧に返答してしまうと、営業から『出店意欲があまりない方なのかな。まだ情報収集しているだけかもしれないな・・・』と思われてしまいます。

本当に出店の意思があなら、それを伝える方法が『条件をきちんと伝える』ということなのです。

出店意欲をアピールするためにと、感情をこめて熱く語らなくても大丈夫です。笑

お店のイメージ、客層や商品の内容、予算や広さ、出店したいエリア、出店の時期など、計画が具体的になるほど、あなた自身の本気度も自然と高まります。

席はいくつ確保したい、厨房はこのくらい必要、だから広さはこのくらいはないといけない、とか。
逆に、このくらいの広さがあれば間に合うから、重要なのは狭くてもいいから絶対に1階であること、とか。

お店が確保できれば、すぐに契約となり、契約の準備を進めつつ、店舗の内装工事の段取りも進めることになります。
工事の打ち合わせを少しでもしたらわかります。
条件がより鮮明になり、それは自然と反映されて、お店探しの条件の中に加わっているはずなのです。

 

はい、以上が、出店初心者のための第一歩「貸店舗専門の不動産会社へ連絡する時のコツ」でした。

『よし、今年はいよいよ出店だ!』と意思を固めたら、次の行動は、貸店舗に強い不動産会社の営業をまず先に味方にしてしまうこと。

あなたが出したお店の一番最初のファンになってもらえるよう、出店のための応援団の一人になってもらいましょう!

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